2017年12月19日火曜日

2017/12/18 アバランチナイト メモ


アバランチナイトに参加しました。
自分用にメモを残します。





日本雪崩ネットワークの主な役割は教育、情報、調査








雪はとても重く、パワフル
遭遇しないことが一番大事

窒息が75パーセント
障害物との激突24パーセント
低体温 1パーセント

呼吸とともに雪が溶けて氷の幕が出来るのが窒息の要因
まずはエアポケットを作ってください
ヘルメットがずれてエアポケットが出来て助かった事例がある

・スイスとカナダの雪崩の生存確率のデータ
スイスよりカナダの方が樹林帯を滑るので外傷多い
雪の密度が高いのでカナダの方が致死に至るまで早い
日本もカナダに近い条件
10分以内に探すことが求められる


・フランスの調査データ


ビーコン、プローブ、ショベルはセットで持たないと意味がない
ビーコンは自分が助かるだけではなく他人を危機に巻き込まないためにも必要

・雪崩対策用具






エアバッグ付きのリュックも一定の効果はある
ポテチを袋で振った時に大きいのが上に来るのと同じ原理で浮く

股下のベルトも通さないとリュックだけが上に浮くということがありえる
実際にそのような事例が発生している。
 




・2つの雪崩

点発生雪崩と面発生雪崩









雪の結合が壊れるタイミング

サラサラの雪
林間でも発生
雨で十分濡れた雪



・なだれの仕組み

ほとんどの事故は面発生雪崩
面発生雪崩はどこで起こるかわかりにくい
雪粒が引っ付いて板状になったのをスラブと呼ぶ


スラブと弱層のコンビネーションでなだれは発生する。
上のスラブの状態で現象が変わる
面発生雪崩は英語でスラブアバランチという
硬いスラブだと弱層まで届きにくいが届いた時に重大な雪崩になる

朝フッカフカの場合でも昼に気温が上がりスラブになると雪崩が発生する



・2種類の不安定性

 1.荒天の不安定性






ーストームスラブ
 一晩で雪の降り方が強くなったり弱くなったり振り方がばらけた時に発生する。

ーウィンドウスラブ
 風で動いて密度が高くなり重たくなる 。
 そのためスラブが割れやすくなる



-白馬乗鞍の例
 大晦日40cm積もって ストームスラブが出来た
 翌日風が強く吹くと柔らかい雪が固まりウィンドウスラブが出来た
 このときリモートトリガー(遠くで足を踏む)で簡単に雪崩が発生した。

初心者は気象状況を見てまずストームスラブとウィンドウスラブを判別できるようになるのが第一歩



2.持続型の不安定性


ーディープスラブ

長い間冷えてると冷凍庫のように霜が出来る状態
雪面はガリガリだったため安定しているように見えたが深いところでは不安定だった。
低い誘発の可能性で重大な結果となることが多い。

持続型は予知しにくい
テストでは判断しづらい

と言った特徴がある。


・持続型の不安定性








雪崩情報が出てたら危険地帯を避ける。

少しの地形によってもなだれの出る出ないの差が出る。
誤った成功体験が続くことが危険につながる。





・危険の考え方





 ー雪崩地形

 斜度 35度から45度の範囲が雪崩が起こりやすい。
 危険な日は斜度を小さくしたところで行動すること。
 上から力がかかる状態なのかそうでないのかをよく見ることで雪崩やすいかどうか判別する。


 ー直接データを気にして行動する
    雪崩が発生した形跡があるか?
    ワッフ音 雪の中から不気味に上がって来る聞こえる音
    シューティングクラック


 ー気象データ
  強い気象現象は不安定化につながる

 ー行動マネージメント
  リスク=ハザード×露出
  危険なところでグズグズしない。









・意思決定 


 

 あなたは今どこに居ますか?
 大丈夫だと判断したら理由は何か?
 もしなだれたら何が起こりますか?
 他に選択肢はありますか?






・雪崩事故の事例



・滑走系に比べて登山系はビーコンを持ってない人が多い

ーなだれの事故はレクリエーション時がほとんど
  スキーが増えている
  組織登山者(山岳会)が多い
  分母は低いのに事故が多いのは何か問題があると考えられる。
  それぞれの会で安全対策を考えてほしい

 

・リアルな現場はこんな感じ
ビーコンが無いと絶望的な作業となる。 社会的リソースである捜索隊を無駄に危険に晒している ■今までの事故の事例紹介

・戸狩スキー場
   閉鎖したゲレンデは冬山とおなじ

・渓流釣りもたまにある

・今年のゴールデンウィーク
  直近に降って直後に夏日

・ー年平均九人が亡くなっている。

・ニセコ
スノーシューで事故
山をビジネスにしているが日常になり気が抜けた



・五竜

サイズ3の巨大な雪崩
バックカントリー

深さ5メートルなのでビーコンでピンポイント取れない
固すぎて掘り出せなかった


・栂池

3/21
1800mから下は雨
その後40cm積雪

どこかの県の山岳会の会長のベテランでも間違えて危険地帯をトラバース
だれでも判断を謝ることはある。
必ず自分も同じことをやりかねないと思うこと

樹林帯で木があっても雪崩れる時は雪崩れる
巨大なら木も激突して危険の対象となる


・ロープの向こう側
 安全啓発キャンペーン
長野県が本格的にバックカントリーへの対策に力を入れ始めた 今日来た人は意識高い系では無くリスクテイカーだと思ってください ・那須岳の高校生のなだれ事故




調査をする前に40cm降って20mの風が吹いた
ウィンドウスラブが出来ているが安全のマージンを取って調査

デブリも風で消えていた

事故当日は南岸低気圧


斜度は38度
独立峰は横風が強くウィンドウスラブになる
地形は徐々に緩くなるなで悪くは無い
植生は木は無い

典型的な発生区

大量の人がハイリスクな状況下で長時間露出されていた


同じ場所で30年前に全層雪崩が実は起こったことが今回わかった
一本木が残ってるのは亡くなった方への慰霊のためだった

登山中止
スキー場に変更した
のも正しい判断
なぜか危険地帯に入った

「意外といけるんじゃ無い?」とか「今日は大丈夫だ」という判断が今までの成功体験から生まれたのでは無いか?

だからと言ってスケープゴートを作って叩くだけでは何も生まれない

・雪崩の写真動画をツイートしよう
  特製Tシャツプレゼント
・雪崩リスク軽減の手引き

・日本雪崩捜索救助協議会
団体の枠を超えて救助のやり方などを統一するような活動
まだホームページもできてない



 

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